映画レビュー

ブラック・クランズマン
評価: 4.2

更新日:

2019年3月22日公開、スパイク・リー監督、待望の最新作!大胆不敵なノンフィクション小説を映像化したアメリカ映画『ブラック・クランズマン』のレビューページです。『ブラック・クランズマン』の映画情報はこちら

作品名 ブラック・クランズマン
監督 スパイク・リー
製作 ジョーダン・ピール
脚本 チャーリー・ワクテル/デビッド・ラビノウィッツ/ケビン・ウィルモット
出演 ジョン・デビッド・ワシントン/アダム・ドライバー/ローラ・ハリアー/トファー・グレイス/ヤスペル・ペーコネン
上映時間 135分
製作国 アメリカ

『ブラック・クランズマン』
レビュー

ブラック・クランズマン

Ayana さん


黒人警察官がKKKに潜入捜査した実話を基にした映画くらいの知識で鑑賞。KKKに黒人が入れたなんてすごいな、と思っていたけれど。。。
 
コロラドスプリングズの警察署で初の黒人警官として採用されたロン・ストールワース。配属先の資料課では、単調な仕事と白人の同僚から当たり前のように浴びせられる差別発言に辟易。署長に部署移動を嘆願し、ブラックパンサー党の潜入捜査を経て、情報部に転属。机に座り、広げた新聞でたまたま目にしたKKKのメンバー募集広告。おもむろに実名で電話をかけ、徹底的な黒人差別発言を繰り返し、入団の面接にまで漕ぎ着ける。黒人が出向くわけにはいかないということで、ロンは電話対応、同僚の白人刑事フリップがロンとして潜入捜査することに。そうか、黒人のロンが潜入捜査するわけじゃなく、白人刑事のフリップがロンとしてってことかぁ。てっきり、前代未聞の、KKKに黒人が、って思っていただけに、ちょっと拍子抜け。さすがにそれは無理だよね、やっぱり。
 
ただ、フリップは実際ユダヤ人で、KKKのメンバーにバレやしないかとヒヤヒヤ。彼自身、自分がユダヤ人であることに何の思い入れもなかったのに、潜入捜査する過程で自覚していく様子が皮肉。そもそも、黒人のロンが電話の話し方だけで白人と判断される時点で、差別って何なんだ、白人と黒人の話し方の違いだけで、姿も見ずに判断してしまうって…。アメリカ社会の根深い人種差別問題は、日本に生まれ育った者には、白人以外を認めない、黒人やユダヤ人の死が夢とまで言う人達の感覚の根底は到底理解できない。
 
そして、KKK指導者のアメリカ ファーストという言葉にハッとした。トランプ、まさに今のアメリカ。グリーンブックと同じテーマであっても、観終わった後に残る感覚の違い。心温まる清々しい結末と、問題提起、現実を突きつけられ、考えざるを得ない結末。
 
監督が違うと言えばそれまでだけど、スパイク・リーの、娯楽を交えつつも、人種差別、人種間対立は無くなっていないどころか広まってさえいる現実を伝え、ラストシーンと実際の事件の映像は観終わった後、気持ちに重くのしかかる感覚を残す。
 
主役のジョン・デヴィッド・ワシントンがデンゼル・ワシントンの息子というのも見所。フリップ役のアダム・ドライバーもいい味出てる。『グリーンブック』と『ブラッククランズマン』、見比べをおすすめ。

評価: 4.2

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